【計算したら厳しかった】SBI日本高配当の利回りが1年で4.2%→3.2%に。NISA人気ランキングから「日本の高配当」が消えた理由と、私の方針変更

投資関係あれこれ

こんにちは、トラセルです。

先月、「1489」と「SBI日本高配当」を比較して、私がSBIを選んだ理由という記事を書きました。コスト・買いやすさ・需給の3点で比較して、我が家の積立先はSBI日本高配当株式(分配)ファンドに決めた、という話です。

あの記事を書いてから約1ヶ月。ふと「で、実際みんなは何を積み立てているんだろう?」と気になって、SBI証券と楽天証券のNISA人気ランキングを見に行きました。

そこで見た光景が、正直ちょっと予想外でした。トップ10に、日本の高配当ファンドが1本も入っていないのです。

この記事でわかること

  • 2026年7月時点のSBI証券・楽天証券のNISA積立ランキング(実データ)
  • なぜ人気ランキングに「日本の高配当」が出てこないのか
  • SBI日本高配当の利回りが1年で約4.2%→約3.2%まで下がっていた話
  • 我が家が「積立は指数系、高配当は利回り4.0%超えでスポット」に切り替えた理由

まずは事実確認。SBI証券の2026年6月ランキング

ザイ・オンラインαが公開している、SBI証券のNISA口座(つみたて投資枠+成長投資枠)での月間積立金額の増加ランキング(集計期間:2026年6月1日〜6月30日)がこちらです。

順位ファンド名基準価額純資産
1位eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)3万8017円12兆7439億円
2位eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)4万4399円12兆2755億円
3位SBI NASDAQ100インデックス・ファンド1万350円765億円
4位eMAXIS 日経半導体株インデックス2万8854円1237億円
5位eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)3万4679円5054億円
6位ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)5万3396円1572億円
7位iFreeNEXT NASDAQ100インデックス5万7643円3487億円
8位イノベーション・インデックス・AI7万3221円481億円
9位野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)35万7847円1兆73億円
10位SMT 先進国株式モメンタムファンド1万799円73億円

※基準価額・純資産は2026年6月30日時点。出典:ダイヤモンドZAiオンラインα

眺めてみると、傾向がはっきりしています。

  • 1〜2位は鉄板のオルカンとS&P500
  • 3位・7位はNASDAQ100
  • 4位・6位・9位は半導体
  • 8位はAI
  • 10位はモメンタム(=上がっているものに乗る)

10本中5本が半導体・AI・モメンタム系です。日本の高配当ファンドは、影も形もありません。

楽天証券でも同じ。ただし「米国の高配当」だけは入っている

「SBI証券だけの偏りかもしれない」と思って、楽天証券のランキング(2026年7月13日〜17日の週間・積立設定件数)も見てみました。

順位ファンド名
1位楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド
2位eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
3位eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
4位楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)
5位楽天・ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)
6位eMAXIS 日経半導体株インデックス
7位iFreeNEXT FANG+インデックス
8位楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
9位楽天・プラス・SOXインデックス・ファンド
10位楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド

※2026年7月13日〜17日集計の週間ランキング。出典:ザイ・オンライン

ここで面白いのが4位です。「楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド」——高配当は高配当でも、米国の高配当ファンドがしっかり4位に入っている。買付金額ランキングでも8位に顔を出しています。

つまり、個人投資家が高配当を嫌っているわけではない。「高配当なら米国」という選択が主流になっているということです。日本の高配当だけが、積立ランキングの世界から静かに姿を消している。

データで確認。1489とSBI日本高配当の「今」

では、当の日本高配当勢は実際どうなっているのか。先月の記事で比較した2本の最新数値を並べてみます。

1489(NF・日経高配当50 ETF)SBI日本高配当株式(分配)ファンド
信託報酬(税込・年率)0.308%約0.099%
総経費率0.37%
純資産総額5,298.7億円2,214.9億円
基準価額339,742円(100口)17,208円
分配金の回数年4回(1・4・7・10月)年4回(1・4・7・10月)
直近1年の分配金利回り2.76%約3.2%(筆者計算)

※1489は2026年7月24日時点(利回りは7月23日基準、野村アセット公表値)。SBI日本高配当は2026年7月24日時点、利回りは直近4回の分配金合計550円÷基準価額17,208円で筆者が計算。

まず目に入ったのが1489の分配金利回り2.76%です。NEXT FUNDSの公式サイトによれば、1489の分配金利回りは過去5年平均で3.9%。それが2.76%まで下がっている。これは確かに衝撃的な数字でした。

ただ、私が本当に「うっ」となったのは、そこではありません。自分が買っているSBI日本高配当のほうです。

1年前は4.2%あった。それが今は3.2%

1489はETFなので、正直「隣のクラスの話」として眺めていられます。でも私が実際に積み立てているのはSBI日本高配当のほう。こちらの利回りを自分で計算してみて、ようやく事の深刻さが腹に落ちました。

時点基準価額直近1年の分配金分配金利回り
1年前(2025年7月ごろ)約12,190円510円約4.2%
現在(2026年7月24日)17,208円550円約3.2%

※1年前の基準価額は、直近1年のトータルリターン45.67%(ウエルスアドバイザー調べ)から筆者が逆算した概算値。分配金は各時点の直近4回の合計。

分配金は130円→140円と、むしろ増えています。それでも利回りは1ポイント落ちた。基準価額が1年で約4割上がったからです。

1年のトータルリターン45.67%という数字だけ見れば「よく上がった、大成功」です。でも高配当ファンドとしての本業、つまり「いくら配ってくれるか」で見ると、この1年で明らかに割高になったということでもある。値上がりを喜んだ分だけ、これから買う人の利回りは削られている。

しかも1489が2.76%、SBI日本高配当が3.2%。片方だけの問題ではなく、日本の高配当という資産クラス全体が薄くなっているのです。人気ランキングに日本高配当が1本もないという事実と、この利回り低下は、たぶん同じ現象の裏表です。

なぜ「日本の高配当」は積立ランキングに出てこないのか

ランキングと数値を突き合わせて、私なりに3つの理由を考えました。

理由1:相場のテーマがAI・半導体一色だから

SBI証券のランキング10本中5本が半導体・AI・モメンタム系だったことが、そのまま答えです。上がっているものに資金が向かうのは、いつの時代も変わりません。ランキングは「正しい投資先」ではなく「今どこに資金が向かっているか」を映す鏡にすぎない。

理由2:高配当は「積立」と相性が悪い

これは構造的な話です。高配当投資は本来、利回りが高くなった局面でまとめて買うのが理にかなっています。「毎月定額」は利回りが低い局面でも機械的に買ってしまうので、高配当戦略の旨みを削ってしまう。だから積立設定ランキングという「積立に限定した集計」では、そもそも上位に来にくい。ランキングに載っていない=誰も買っていない、ではないのです。

理由3:今の利回りだと、あえて選ぶ理由が説明しづらい

これが一番現実的な理由かもしれません。SBI日本高配当の3.2%は税引き後で約2.5%、1489の2.76%に至っては約2.2%です。

一方で定期預金の金利は上がっていて、ネット銀行では1年もので年1.5%台という商品も出てきている。元本が2〜3割動く商品に対して、上乗せは1%ちょっと——この条件で「配当が欲しいから」と胸を張って買えるかというと、なかなか厳しい。日本の高配当が積立ランキングから消えた理由として、これはかなり正直な説明だと思います。

で、私はどうするのか——役割分担をはっきり分けることにしました

今回のデータを見て、我が家の方針をこう整理しました。

【積立】指数系に集約する
オルカン、S&P500、NASDAQ100、FANG+など。毎月の自動積立はここに一本化。

【スポット】高配当は”利回りで”買う
配当利回りが4.0%を超えたタイミングを待って、まとめて買い付ける。

つまり、高配当を毎月の積立枠から外しました。SBI日本高配当を選んだ判断そのものを撤回したわけではありません。変えたのは「買い方」です。

そもそも私は「時期」で買うつもりだった

正直に書くと、当初のプランはこうでした。

2027年の年始、NISAの非課税枠が復活するタイミングで、旧NISAの利確分から100万円ほどをまとめて高配当にスポット購入する。

年始に枠が空くから、そこで入れる。一見きれいな計画に見えますが、今回1489の利回りが2.76%まで下がっているのを見て、はっきりと気づきました。これは「カレンダーで買う」という決め方であって、「高配当を買う理由」がどこにも入っていないのです。

もし2027年1月の時点で利回りが2.5%まで下がっていたら? 枠が空いたという理由だけで100万円を投じることになります。それは、高配当投資として何も判断していないのと同じです。

だから「利回り4.0%超え」を発動条件にした

そこで、スポット購入の引き金を時期から利回りに付け替えました。100万円を用意しておいて、SBI日本高配当の分配金利回りが4.0%を超えた局面で投入する。それまでは待つ。

なぜ4.0%か。1年前が約4.2%だったからです。「ついこの前まで当たり前にあった水準」に戻ったら買う——これなら根拠を自分で説明できます。逆に言えば、3.2%の今は「高配当を名乗るには物足りない」と判断したということでもあります。

ただし、4.0%がどれだけ遠いかは直視しておく

ここは自分に厳しく計算しておきます。今の分配金(年550円)が据え置きのまま利回り4.0%になるには、基準価額が13,750円まで下がる必要があります。今から約20%の下落です。

目標利回り分配金据置なら基準価額は基準価額据置なら分配金は
3.5%15,714円(現在から約▲9%)年602円(1回151円/+8%)
4.0%13,750円(現在から約▲20%)年688円(1回172円/+23%)

※基準価額17,208円・直近1年の分配金550円(2026年7月24日時点)を起点に筆者が試算。

つまり4.0%というのは、それなりの調整局面が来るか、大幅な増配があるかしないと届かない水準です。半年で来るかもしれないし、2年待つかもしれない。「待ち続けて結局1円も買えませんでした」という結末も普通にあり得ます。

それでも4.0%にした理由は単純で、妥協した基準は結局守れないからです。3.5%にすれば早く買えるでしょう。でも「早く買えるように基準を下げる」のは、5月にフジクラへ飛び乗ったときの心理とそう遠くない。買えない期間があること自体は、損ではありません。

ちなみに、この方針変更でもう一つ良いことがあります。指数系と高配当を同じ枠で競わせなくて済むことです。これまでは「今月オルカンをいくら、高配当をいくら」と毎月配分を悩んでいましたが、積立は指数系だけと決めてしまえば、その迷いがなくなります。待っている間の100万円も、ただ寝かせるのではなく、金利1.5%台のネット定期に置いておけばいい。

それでも一番の理由は、私がランキングに乗って負けているから

ここまで理屈を書いてきましたが、実のところ一番大きいのは私がランキングに乗って一度大きく負けているからです。

今年5月、AI・データセンター関連が盛り上がっているのを見て、私はフジクラとファナックに手を出しました。結果はフジクラ▲35,710円、ファナック▲36,360円。感情で入って、感情で切りました。その少し前にはビットコインで▲25万円もやっています。

今回のランキングを見て、正直に言うと「半導体、やっぱり強いな」と一瞬思いました。でもそれ、5月の私とまったく同じ思考回路なんですよね。

ITの現場で言えば、これは要件を決めずに「流行っているアーキテクチャ」から入るのと同じです。何を実現したいか(=我が家の場合は「教育費に充てるキャッシュフロー」)を先に決めていれば、ランキングは参考情報でしかない。要件定義を間違えると、人生も家計も炎上します。

そして「2027年の年始に枠が空くから買う」も、実は同じ穴のムジナでした。相場の空気で買うか、カレンダーで買うかの違いだけで、どちらも「その資産を買う理由」になっていない。事前に数字でルールを決めておけば、5月の私のように「なんとなく」で動くことはありません。

まとめ

  • 2026年6〜7月のSBI証券・楽天証券のNISA積立ランキングは、オルカン・S&P500・半導体・AIが上位を占め、日本の高配当ファンドはトップ10に1本もない
  • ただし楽天証券では米国の高配当ファンドが積立件数4位。高配当が嫌われているのではなく、「高配当なら米国」が主流
  • 1489の分配金利回りは2.76%(過去5年平均3.9%)。だが問題は1489だけではない
  • SBI日本高配当の利回りも、1年で約4.2%→約3.2%まで低下。分配金は増えているのに、基準価額が約4割上がったため利回りが薄まった
  • 税引き後で見ると約2.5%。1年もの定期預金が1.5%台まで来ている今、高配当としての妙味はかなり厳しい
  • 我が家の方針変更:積立はオルカン・S&P500・NASDAQ100・FANG+などの指数系に集約。高配当は積立から外し、利回り4.0%超えを待ってスポット購入
  • 当初は「2027年年始の枠復活タイミングで100万円」と決めていたが、時期ではなく利回りを引き金にする形に変更
  • ただし4.0%は現在から約20%の下落か、23%の増配が必要な水準。長く買えない可能性も織り込み済み

人気ランキングは、見ていて楽しいコンテンツです。でも「みんなが買っているから」で買った銘柄で、私は今年すでに7万円以上を溶かしています。ランキングは自分の判断を確認するために使うもので、自分の判断を置き換えるために使うものではない——今回いちばん再確認したのは、そこでした。

そして高配当については、もっとシンプルな結論に落ち着きました。配当が欲しいなら、配当利回りを追いかければいい。値上がりも欲しくなって指数系と同じ買い方をしていたのが、そもそもの混線でした。積立は指数、配当は利回り。役割を分けたら、驚くほど迷いがなくなりました。

次回は、2026年度の税制改正で「NISAの非課税枠が売却した年のうちに復活する」という話を、今年損切りした自分の実例と、この100万円のスポット枠に当てはめて計算してみようと思います。

参考リンク

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を勧誘するものではありません。掲載しているデータは執筆時点(2026年7月26日)のものです。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。

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